Wide Tires: Breaking the Limits


北米大陸の北西部・カスケード山脈でのサイクリングを追求するなか、私たちはこれまでサイクリストが足を踏み入れることのなかったグラベルロードと出合いました。それはとても魅力的なサイクリングのフィールドでした。しかし当時、隆世だった細いロードタイヤでは未知なるグラベルロードの踏破は難しい。従来のMTB用タイヤで長距離を走るのではサイクリングとしての軽快さを失ってしまいます。私たちは、グラベルロードも軽快に走ることのできる、ハイパフォーマンスなワイドタイヤの必要性を見出しました。

長年のリサーチを経て私たちが発見したのは、ワイドタイヤはナロータイヤよりも自転車やライダーに与える振動が少なく、回転効率が良いということ。では、レーシング用のロードタイヤとMTB用のワイドタイヤ。2つの異なるタイヤの利点を兼ね備えることはできないのだろうか? このアイデアの実現が現実味を帯びてきました。

レーシング用のケーシングを使ったウルトラワイドなタイヤ。このアイデアはライディングに革新をもたらすに違いない。着想から7年の時を経た2014年、私たちはついに、タイヤメーカーとの協働をスタートさせました。既存のトレッドパターンながらレーシング用のケーシングを使った超軽量タイヤをメーカーが試作。フレームビルダーであるピーター・ワイグルの協力を得て、メーカーの製作した試作タイヤのトレッドを手作業で削り取り、プロトタイプのタイヤを製作。実走テストを重ねました。

テストを重ねるうちに、これまで使ってきたどんなタイヤよりもこの新しいタイヤが優れたパフォーマンスを持つことを発見しました。グラベルロードでの高い走破性、よりしなやかな乗り味だけでなく、舗装路でも高いグリップ力を発揮したのです。こうして2015年には業界初となる、転がり抵抗が低くグリップ力に優れた54mm幅のRat Trap Pass(26’×54mm)とSwitchback Hill(650B×48mm)が誕生しました。

近年のオールロードに対応した革命的なグラベルバイクの登場により、私たちはどんな路面状況にも対応するタイヤの必要性を見出しました。そこで生まれたのが、独創的なノビーをもつPumpkin Ridge(650B×42mm)。コーナリングはロードタイヤのように、それでいて雪道や泥のコンディションでもグリップする新感覚のタイヤです。
ルネ・エルスタイヤはどんな場所ででも、あなたの走りを、そしてアドベンチャーをサポートします。そして私たちは、今後もチャレンジをし続けます。

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